ウサギの次はパンダ…

休み返上じゃ 仕方ないかな。

パンダくらい、なんてことない!

ただ、臭うだけ… 嫌すぎる、ハァ…




「 ねぇ 佑衣ちゃん、伊澤 右京とメリーゴーランド乗っただろ、馬車の中で何話してた?」

「 え… 何って… 」



特にはないよ?

だって、何感じる?って聞かれて…

特別な話なんて何にもないよ。




「 携番、聞いた? 教えた?」

「 哲平… そんな余裕あると思う? 真ん前に有名人だよ、あの伊澤 右京だよ!
恐れ多くて 頭霞めもしなかったわ 」

「 あ~ そっか… 」



ほんと、損した気分…

チャンスだったかもしれないのに…




ガックリするも、哲平は私の肩をポンポンと慰めてくれる。



哲平…

あんたって優しいヤツなんだけど、なんで彼女できないわけ?



二人で事務所を出て、各持ち場へと移動する。

歩きながら 右京が来た夜を思い出す。



メリーゴーランド…

右京様、楽しくなかったって言ってたよね…

なんであんなに、寂しそうに言ったんだろ?

一人だったからかな?



もう一度、会えないかな…