『ドラマ仕立てでお願いします』

住み慣れた田舎を離れて、都会の真ん中でなく、都会寄りに引っ越して、私は都内で5番目に入る遊園地に就職した。


時にぬいぐるみの中、遊具を動かすお姉さん、臨時で頼まれる幽霊役は断ったり…


以外とハードな勤務だが、遊園地は私の希望だった。


遊園地はデートの定番、しかも都会とあらば女子の好きな買い物ができるショッピングモールも隣接。


就職するなら遊園地と決めていた。



が、しかし、恋が終われば遊園地は目に毒…

悲しい限りだ。



目につくのはカップルばかり。

私はお客様に嫉妬した。



「 おい、石倉! こら、聞いてるか!」

「 へ… ああ、主任! 」

「 おいしい話がある、聞きたいか?」



おいしい話? …怪しい。



「 なんですか?」

「 夜、芸能人が来る! しかも、誰だと思う?」

「 芸能人!? だ、誰っ なんで来るの!?」

「 …フフ、秘密だ 」



は?

何、秘密って… なんなの!!