右京の目には佑衣が消え、佑衣が着ていたジャージだけが残されている。

そんな不可思議な光景に 言葉がない右京。



いったい、何が起こったんだ…

確かにあの女だった、ベッドにいたのも、風呂にいてジャージを着て話して座ってた…


どうなってる…?

俺がどうかしてるのか…




右京は ただ広い部屋を見つめ困惑した。



その頃の佑衣…

時間は夜10時を回り、浴室。


湯に浸かる佑衣はズブンッと頭まで浸かり、慌てて体を浮かし起こす。




「 ッ、ブハ! 寝ちゃうとこだった… 危ない危ない 」



この時、部屋の電気はついており、時間は数分過ぎただけ。


30分後に浴室から出た佑衣は携帯が点滅している事に気づき見ると、紗凪からラインメールが入っていた。



「 ん~? 医者とご飯食べる日取りね、明日… 6時か。 了解~ って たぶん遅れるかも… 」



佑衣はまだ、自分に何が起きたのかは微塵も気づいていない。

まさか、タイムスリップしているとは…

そして時間は時を刻まず、その間の記憶はなかった。