顔を手でしっかり隠し、チラリと隙間から右京を覗き見る。


接近していた右京の顔…

訝しげな顔に、手を降ろし目をそらす。



「 コラ 」

「 ん… はい?」

「 なんで見ない? 右京様だぞ 」



そうだけど! わかってるけど…

照れと恥ずかしさで心臓がうるさいんだもん!


この右京様の唇が…


重なっ… キャーッ!!



「 あーっ、ダメ! 」

「 は!? 何がだ! 顔隠すなっ 」

「 ヤダ ヤダ ヤダ ヤダ!!」



体ごと揺らして、手を顔から離そうとする右京を阻止する。

それに必死だったのに…


急に、伝えたくなった。


自分の思いを、自分の口で…



「 おいっ… 」



両手首を掴まれ 力を抜くと、スッと下ろされた手。

右京を見つめ上げた…



「 ……好き 」