『ドラマ仕立てでお願いします』

幸斗が帰り、ベッドに入る。


静かな部屋にラインメールの着信音。

見れば紗凪から。


起きてるかと… 眠れない私は 返事を返す。

すると電話をかけてきた。



「 なぁに… ラインでいいのに~ 」

『 私の声 聞きたいでしょ 』



はいはい、紗凪がね。



『 なんかダルそうだね、風邪でもひいた?』

「 うん、今日 熱が高くて休んだ… 」

『 私に移さないでよ?』



どうやってよ… まったく…



『 ねぇ 紹介受けない?』

「 紹介?」



また医者の卵さんね…



『 私みたいに ちゃんと恋愛してみたら?』

「 何、紗凪を見本にしろって? や~だよ 」

『 素直じゃないねぇ あんたは。俳優とか見つめてても答えてくれないでしょ~
熱出してて、見舞いに来てくれる男くらい いないとさ、寂しいよ?
そろそろ現実に戻りなよ、ね?』



わかってるのに。

いつも いつも、わかってるのに。


紗凪の気持ちはわかってるのに…


心が うん、と頷かない。