佑衣が消え、中村は右京の前に座り ため息つく。

右京は窓を見つめている。



「 右京、辛いわね… 」

「 トケイソウ… 」

「 何?」

「 俺の部屋にもある鉢花、佑衣も持ってるって… 」


「 あ、ごめん、都から電話… もしもし、はいはい、うん了解~… 右京 もう行かないと 」



撮影再開だと連絡が入り、戻る右京。



その時 佑衣は自宅、暗闇にいた。



「 やだ、やっぱり停電… ブレーカーはどこだ?」



壁伝いに玄関先へ行きブレーカーを上げようとするが、パッと明かりがついた。


「 あれ、ついた 」



あ~… なんか だるい…

熱上がったかな?


ん?



見たのは携帯の着信を知らせる点滅ランプ。



「 幸斗くん… 」



なんの用かな、電話する? しない?