『ドラマ仕立てでお願いします』

中村の注文したウィンナーコーヒーが運ばれた時、息を少し切らした右京が来た。



「 あ、ここ~! …で、彩月は?」

「 尾川が捕まえてくれた 」

「 そ。じゃ、私はその辺ブラついてるから二人でどうぞ 」



中村が店を出て、右京が座る。

佑衣は右京の視線を感じ、ついつい 俯く。



「 おい、なんで喋らない?」



なんでって… 何喋るの?

おもしろい話なんかないし…

私自体がおもしろくないし…

芸もできないし。



「 は~… 」

「 おい、コラ! なんの ため息だよ 」



本物の、あの右京様が目の前にいるのに ため息しか出ないよ。

それに… その唇が憎たらしい!



「 やりたいことは?」

「 え… 」

「 なんかあるだろ、やりたいこと。毎回 俺に話してやってるけど 」



毎回?

右京様… 何言ってるの?