『ドラマ仕立てでお願いします』

寝室のドアを閉め、右京と中村は静かにコーヒーを飲む。



「 …石倉 佑衣、あの子は あんたの何? 」

「 さぁ、なんだろな… 」

「 探す手間は省けたわね、あとは財布か携帯を見れば 何かわかるんじゃない?」



中村が言うが、右京は首を左右に振った。



「 あいつ、携帯も財布も持ってないはず… わかるのは名前と俺のファンって事とドラマが好きってだけだな 」

「 冗談? 財布も携帯もなし? あり得ない… 」

「 だよな… でも実際に現れるんだ。何をキッカケに、何の縁で… 俺の前に現れるかも わかんねぇ 」




嘘をついているようには見えないと、右京を見て思う中村…

落ち着いたふりして 内心は穏やかでなく、困惑と動揺…

ファンだとして あまりに度が行き過ぎている、そう考えながらいた。



二人が話している時、佑衣は熱が上がり、目が覚め始め喉の乾きに体を動かす。


ベッドからズルズルと這い出たものの、体は重く言うことを利かないため、床も這う。



あぁ… 一人って、辛すぎ…

トケイソウが水くれるわけないし…



赤ちゃんより不気味に這う佑衣はドアにぶつかる。


「 っ… 」



リビングでは、佑衣がドアにぶつかる音に中村がビクつき立ち上がる。



「 右京っ… 」



右京は佑衣だとわかりドア前に…そっとドアを開ける。