『ドラマ仕立てでお願いします』

言葉にされなくても右京の顔に書いてある。

なぜ持ってないんだ? と…



「 必需品だろ? 次は肌身離さず持ってろ 」

「 だって 家にいたら その辺に置いて… 」

「 持ってろ!」

「 …はい 」

「 で、次はどうするか… 勝手にいなくなるだろうし 」



右京はこの状況を楽しむようになっていた。

佑衣の記憶の一部として携帯に番号をと考えたが、それが出来ない。

メモにしても、記憶がないままでは捨てたら意味がない。




「 なぁ、写メでも撮るか? それとも外行くか?」

「 写メ… 外… それ、デートのお誘い? だったら両方がいい!」

「 両方? わかった、着替えるから待ってろ 」



佑衣に言って着替える右京、佑衣に合わせて黒いスウェット。



「 カッコいぃ… 」

「 あ、そう… じゃ、行くか 」

「 はい!」



満面な笑みの佑衣に、右京も微笑む。



写真が残れば 佑衣の記憶がなくても 俺との時間が少しは思い出せるかも…



そう思いながら佑衣と外へ。

人目を避けるように帽子を深く被り、キャップのツバを少し下向き加減にする。



「 右京様、何かあれば私を盾にして逃げて!」

「 お前が盾に? ぶっ…ハハハ! 」

「 なんで笑うのっ 」