右京の腕の中から消えて、戻った佑衣は部屋の机に突っ伏したまま。

ふいに顔を上げる佑衣。



「 ん～っ！ 寝ちゃってたなぁ… ん？ んん？」



見える視界に違和感、鼻にかかる微妙な違和感…



「 え… 眼鏡？」



手に取れば見慣れない、自分が持っていない眼鏡があった。



なんで眼鏡かけてんの、私…



身に覚えない眼鏡、自分が怖くなった。

洗面所へ顔を洗いに行き、鏡を見つめても 自分しか写らない。

ピアスはオパールから変わり、右京なる人の物。


そして眼鏡…



「 ねぇ 私… どうしたんだろね？ あれ、少し元気ないね、水あげてるのに… 話し相手がいなくて寂しかった？
明日は栄養剤買ってくるからね、元気になるよ 」



話すのはトケイソウの花。



「 ほんと時計みたい… 」



少し見つめてから ふと、気になった眼鏡。

トケイソウの前でかけてみる。



「 この眼鏡… なんでか気になるの、変でしょ？ でもね、なんだろうなぁ ダイヤのピアスみたいに外しちゃダメな気がする… 」



なんでだろう…

最近 ほんとに変だよ、私…