このラブレターをもっと知りたい。 私はそう思って、ラブレターをカバンに入れた。 盗んだとかじゃない。気になったから調査するだけ。 そんな言い訳を自分自身にして。 オレンジ色に染まりきった空が、未だに私の机と重なっている。 まっしろな紙に綴られた、震えた文字の言葉。 グラウンドに響いた、ホームランを打った音。 ひとつひとつのエッセンスが、青春の一頁となる。