「うん、そうだね」 那智はゆっくりと先を歩き始めた。私に背を向けながら。 那智は決して私を怒ってるわけじゃない。そうじゃないけど.....。 今、那智になんて声をかけたらいいんだろう。 かける言葉が見当たらない。長い長い沈黙が、痛い。 那智のやや後ろを歩く私の靴は、もう泥で汚れ始めている。 那智。 那智には私の心がわかるの?