ーー中学三年の頃。 夏の、最後の大会が終わった。 準決勝で敗れてしまったため、俺達3年は引退となった。 試合が終わり、先生の言葉や部長の言葉を聞いた後、俺達は解散した。 それぞれが家へと帰っていたが、俺は1人で部室に向かった。 なんだかまだ帰る気分じゃなかった。もう少し、今まで感じていた熱を胸にとどませておきたかった。 部室へ行き、扉を開けようとすると、 「.....うぅ、」 泣き声が聞こえた。必死に声を押し殺しながら泣いている、そんな声が。