「返事、聞いてもいいか?」
なんでこんな遠回りみたいなことしたのか、なんでラブレターが紙飛行機なのか、今まで気になってたことはある。
でも、今はそんなのどうでもよかった。
千夜は私の目尻にたまる涙を人差し指ですくいながら、穏やかな声で尋ねる。
「私も、千夜のことが好き。私を千夜の彼女にしてください」
涙が止まらないまま、私は震えた声でそう伝えた。
そう言った瞬間、千夜は私を包み込むように抱きしめた。不意に訪れた温もりに、私は戸惑わずにはいられない。
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