勝って。 千夜、お願い。 浮かんでくる涙さえもが、熱かった。 「ストライク!!!」 ついに、ストライクを取った。 千夜は汗を拭いながら、球を見つめる。 彼が何を考えているのか、何を感じているのか、不思議となんとなくわかった。 千夜は、再びボールを投げた。 あ!カーブだ!! 千夜はこの試合初めて、変化球を投げた。 「ストライク!」 連続ストライクを告げる審判の声が、遠く聞こえた。