視界が霞む。どうしよう、本当に涙が浮かんできた。
涙を流したくない。今この時を、見ていたい。
千夜は次々とストライクを取っていった。
そして、一度も打たれることなく、一回の表が終わった。
こっちへ戻ってくる途中、千夜は先輩に「やるじゃねぇか」「次もがんばれよ」と声をかけられていた。
「すごいね、千夜!」
私は嬉しくて、若干興奮気味にそう言った。
「いや、まだまだこれからだから」
千屋はそう言って、真剣な顔つきでマウンドを見つめる。
油断も余裕も見せないそんな千夜の姿が、かっこよかった。
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