「うん、良かったぁ。失くしたかと思って慌てちゃって、ホントにごめんね祈音ちゃん」
柔らかな口調で、目をうるうるさせながら、ふたたび謝ってくれた梨花ちゃん。
.....千夜の前だから、そんな声でそんな態度で話してるわけじゃないよね?
疑いたくないのに、信じきれない自分がいる。
こんな自分は嫌いなのに。
どうして人って
人を簡単には信じきることができないんだろう。
「練習始めるぞー!」
顧問の先生の声がグラウンド全体に響き、千夜たち部員は大きな返事をして、タオルやドリンクを置いてグラウンドの中央へ走っていった。



