「ていうかさー、付き合ってるの?千夜くんと荻原さん」 「はぁ!?つ、付き合ってねぇよ」 少しトーンが低くなった稲森さんの声が、臆病な私を震えさせた。 稲森さんの問いに、千夜は顔を赤くしながら、思いっきり否定する。 「そうなんだ!一緒に帰ってるから、そうかと思っちゃった」 私の方を見て鋭く睨む稲森さんに、私はすぐさま俯いた。 稲森さん.....、まだ千夜のことーー。 弱く下唇を噛み締め、震える手を包むように両手を握る。