「こっち」「今度はこっち」と、千夜は何度も曲がったり、上ったり下りたり。 用務員さんに追いつかれないように、必死に逃げ回る。 「ここに隠れようぜ」 「ここって.....」 気づいたら外に出ていて、グラウンドが目の前に広がる。 その近くにある部室棟を指さした千夜。 「行きたかったんだろ?」 千夜はニッと口角をあげて、私を見る。 用務員さんに逃げるのに夢中で、そのこと忘れてたのに。千夜は覚えてたんだ。 「うんっ」 ありがとう、千夜。