朝、目が覚めると、 坂北さんが洗濯物を干していた。 「おはようございます。莉加様」 「おはようございます。あ、あたしも手伝います。」 「あ、ほんとにすいません……」 「全然気にしないでください」 「やっぱり、直様は莉加様のそういうところに惹かれたんですかね?」 「え」 違いますよ。 妻というものが欲しかったらしいです。 そんなことは言えずに、 ただ笑った。