「すいません先輩。 どうしても、我慢できなくなって」 電話をこっちから勝手に切った。 耳元で聞こえた黛さんの喋ったことを 思い出せない。 「音無君……っ!?」 「そんな顔しないでください。 ただ、莉加先輩が好きなんです」 トイレに逃げた。 今は、誰とも、顔を合わせたくなかった。