野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)

ーそんなに好きなら、六本木と結婚しろー


茜の声が聴こえた。


「あっっあっはっはっはっはっはっはっ~!」


ベラベラが止まった。


「な、なにを笑ってるの?」

「カ、カノジョが…!」

「カノジョ?」


ー六本木に改名しろー


「あっはっはっはっはっはっは!!」

「な、なに?」

「な、名前を…ろ、六本木美晴って…!」


電話の向こうが静まり返って、そして切れた。



や、やべぇぇぇぇ!

ハラいてぇぇぇ!!


マジでウケる!


受話器を置いて、

笑って、笑って、笑い続けた。



「あーあ…マジで、ハラが…」


落ち着いて気が付いた。


部屋が静かすぎる。

「しーーーーーーーーーん」て音が聞こえる。


オレ


今、独りだ。



テラスへ出た。


海って、こんな色だった?


今、昼?

それとも夜?