【完】恋のおまじないNo.1

別れたって…ええっ!?




「ウソでしょ?どうして?」




カズマに詰め寄るけど、かなり迷惑そうに口をつぐんでしまった。




「好きだったんだよね?それなのにどうして…」




そういえば、公園でもふたりとも無言で…楽しそうな雰囲気ではなかったよね。




どっちから?




もしかして、西内さんに好きな人ができたとか…。




ハッ。




そうじゃない…もしかしたら、あたしが壊したかもしれない。




「カズマ…ごめん。あたしのせいかも…」




先輩と凛ちゃんから、ダブルのおまじない効果でふたりが別れたんだとしたら、責任重大だよ。




泣きそうになっていると、やっとカズマが口を開いた。




「なんでお前のせいなんだよ…そうじゃねーの」




「そんなことないよ。さっき夢の中でも、西内さんを好きな依頼者のために、恋愛運がアップするおまじないを唱えてたの。だからだよ…」




「お前のおまじないに、そんな威力なんてねーから。つか、信じてねぇし…」




カズマはいつだって、あたしのおまじないに否定的。




信じてないって言われても…今回ばかりは責任を感じる。