【完】恋のおまじないNo.1

「わかってる…あっ、公園で西内さんと一緒なの見たよ。おまじないが効いたんだね」




「あー…うん」




一緒にソファに座ればいいのに、カズマはいつも遠くに座るんだ。




今もダイニングテーブルの方へ移動して、ココアを飲んでいる。




「よかったね~」




そう言うけどカズマの顔は浮かない。




どうしたのかな、ケンカでもしたのかな…。




「さっきの昼寝で、もっと強力なおまじないをゲットしたから教えてあげるね」




カズマの前まで移動すると、頬杖をついてあたしに背を向けられた。




そこまで嫌がらなくても。




「恋愛運をアップさせるおまじないだよ」




「もう、必要ないから」




「えっ?」




「西内と別れた…」