そう言うと、凛ちゃんは恥ずかしそうに笑った。



「中川さんに聞いたんだよねー、宇佐美さんのおまじないで両思いになれたって」



中川さんっていうのは、あたしのグループの友達。



あたしのおまじないを実行したあとから、付き合い始めたんだ。



「偶然かもしれないけどね。それでも、おまじないに恋のパワーをもらえるよ」



「うん。あたしもそのパワー欲しい。好きなんだけど、告白する勇気がないの」



「そういうときは、あたしに任せてね。恋愛運アップ、恋の女神を味方につけるおまじないを教えちゃう」



「ありがと~。おまじないなんて、本当は信じてなかったんだ…中学のとき、宇佐美さんのことバカにしてた。ごめんね」



そうなの?



歓迎されてないなとは思ったけど、バカにされてるとは思わなかった。



「大丈夫だよ、おまじないって効果があった人にしかわかってもらえないから」



「信じる。そして、あの人と付き合いたいんだ」



さて。



凛ちゃんの言う、あの人とは…。