昼休みになり、教室で弁当を食べた後購買に文房具を買いに行くことにした。
その途中、ちょうど1組の前を通っていると誰かに呼び止められた。
「桜庭くん!あのっ…」
遠慮がちに俺を見ているのは、昨日会ったばかりの桃ちゃんだ。
「桃ちゃんか、どした?」
「あっ…あたしの名前」
顔を真っ赤にして驚いている。
そんな赤くなるか?
こんなに男に免疫ないのに、チャラい紫藤を好きになるって大変だな。
つい苦笑してしまう。
「悪い、下の名前しか知らなくて」
「ううん、いいの。あのね、宇佐美さんのことなんだけど」
たくさんの人がいるところで、ゆめの話をされると困る。
俺がゆめと関わると、あいつに迷惑をかけることになるから。
昨日はつい紫藤にバラしたけど、できれば女子には知られたくない。
中学のとき、俺のせいでゆめは軽くイジメられてた。
本人が気付いてたかどうかは、わかんねぇけど。
その途中、ちょうど1組の前を通っていると誰かに呼び止められた。
「桜庭くん!あのっ…」
遠慮がちに俺を見ているのは、昨日会ったばかりの桃ちゃんだ。
「桃ちゃんか、どした?」
「あっ…あたしの名前」
顔を真っ赤にして驚いている。
そんな赤くなるか?
こんなに男に免疫ないのに、チャラい紫藤を好きになるって大変だな。
つい苦笑してしまう。
「悪い、下の名前しか知らなくて」
「ううん、いいの。あのね、宇佐美さんのことなんだけど」
たくさんの人がいるところで、ゆめの話をされると困る。
俺がゆめと関わると、あいつに迷惑をかけることになるから。
昨日はつい紫藤にバラしたけど、できれば女子には知られたくない。
中学のとき、俺のせいでゆめは軽くイジメられてた。
本人が気付いてたかどうかは、わかんねぇけど。


