【完】恋のおまじないNo.1

「どう違うの」



「おまじないをしていて…」



「俺の名前を書いて?」



本当のことを言っても、いいかな…。



桃ちゃんの名前を出さなければいいよね?



「実は。紫藤くんを好きな女の子がいて、その子のためのおまじないなの」



「俺のことを?へぇ、なんて子かな」



「依頼者の秘密は厳守なの!」



「そか。おまじないしてくれたのに残念だけど、今はゆめちゃんのこと気になり始めてる。いいかな」



「ええええっ!?そんな、困るよ」



サラリと言われちゃった。



やっぱり紫藤くんって、チャラいのかなぁー…。



渋い顔をしていたからか、吹き出してる。



「俺、フられたの初めて。ゆめちゃん、好きなヤツいるんだ?」



フられたのが初めて!?



さすが、人気者の紫藤くん。