無自覚、天然女…。



あんなだから、無駄に他の男をドキドキさせてんじゃねーの?



下手に紫藤に近付いて、逆に告られんじゃねーぞ。



そんなことになったら、依頼者になんて説明すんだよ。



「ごめん、行けなくなった」



外に出ですぐ、約束してた男友達に断りの電話を入れた。



今から遊ぶ約束してたけどな、他に用事ができたから。



あいつ、暗いとこマジで苦手なんだよな。



小さいころアイツがビビるのが楽しくて、俺が脅かし過ぎたせいもあんだけど。



ったく、世話やかせんなよな。



家の近くで、ゆめを待ち伏せ。



あいつはいつも周りを見てないから、俺に気づくこともなく学校へ戻っていった。



そしてそのあとを、俺も追うことにした。