【完】恋のおまじないNo.1

「学校まで一緒に行くのやめる?ひとりで色々考えたいよな」



そんな提案をしてみれば、やっと我に返ったのかプルプルと首を横に振っている。



「うっ、ううん。一緒に行く…あ、のね、ちょっとびっくりしちゃって」



目を泳がせながら、必死で言葉を探している。



困ってるよな完全に。



おまじないのことなんて、すっかり頭から抜けてるっぽい。



「す、好きって…どういう好きなの?」



どうもこうも、好きに種類なんてあるのか?



答える気にすらならない。



黙ってると、ゆめがとんでもないことを言い始めた。



「タロウにする、おいでとか、好きとか…そういう感じ?」



…は?