「ゆめ、頼みがあんだけど」



「なあに?」



「俺に、恋のおまじない…教えて」



「ええっ!?」



目を見開いて固まっている。



びっくり、するよな。



だよなぁー…。



俺だって言ってて恥ずかしい。



顔が赤くなりそうだけど、もう腹をくくるしかない。



「なに、なにっ?カズマが!?」



「突然、キスしてごめん…あれ、本気だから…」



「え…」



ああ、固まってるよ。



冗談か何かだと思ってたんだな?



茶化したのがよくなかったか。



「俺の好きなやつ…お前だから」



頼むから、何か反応してくれ。



さっきから、ゆめは凍ったかのように全く動かなくなってしまった。