これならまだ避けられた方がマシだった?



「カズマ~、一緒に学校に行こうよ」




クソッ。



こうなったら、俺も開き直るしかない?



「引っ張るなよ。わかったから…一緒に行けばいいんだろ?」



「うんっ」



嬉しそうに隣を歩くゆめを見て、心がほっこりする。



やっぱいいな、こーいうの。



じっとゆめを見ていたら、顔を上げて俺を見てくる。



「あのね、桃ちゃんのことなんだけど」



「えっ、あ…うん」



またなにか余計なことしたって怒られる?



「思い切って紫藤くんに告白したんだって」



「えっ」



俺が紫藤を行かせたから?



「ダメだったんだって…紫藤くんは優しいけど、そういうつもりはないって…」



だよなぁ、向かわせたことで更に桃ちゃんを傷つけた?



やっぱり俺、余計なことしたな…。



「実はさ」



「それでもね?思い切って告白してよかったって。おまじないでフォローはなにもできなかったけど、伝えられてよかったって言ってたの」