【完】恋のおまじないNo.1

「女の子たちに嫌われてまで、紫藤くんと仲良くしたくない。学校で居心地悪くなるの嫌だもん」



「それは、わかるけど…だからって、好きな気持ちを消してしまうなんて悲しいよ。それに、ただの友達だよ?それさえもやめちゃうの?」



「宇佐美さんには、あたしの気持ちはわからないよ」



ズキッ…。



突き放すように言われて、傷ついた。



けど、あたしの伝え方が悪いよね。



桃ちゃんの気持ちを無視してるわけじゃない。



周りの評価でうまくいくかもしれない恋を諦めるなんて、もったいないんだよ?



なんだか、うまく伝わらないなぁ…。



「ごめんね、今ひどい言い方したよね」



「へへっ、大丈夫。カズマの毒舌に慣れてるからね~。あたしもね、同じようなこと…あったよ?」



「えっ、宇佐美さんも?」