【完】恋のおまじないNo.1

「ううん、いいの。紫藤くんに言われたことと合わせてすごく辛かったけど…お昼休みが終わる頃、紫藤くんが教室に来たよね」



「うん」



どうして紫藤くんが突然来たのか、不思議だったんだ。



もしかすると、5組の女子に言われたことと関係があるのかも。



「女子に責められたことを聞きつけて、心配してくれたの」



「そうなの!?紫藤くん優しいね」



「うん。それで、遠足のときのことも謝られて…。言い方が悪かったって」



「うん、うん。それから?」



この流れだと、いい感じなのにな。



やっぱりフられちゃうなんて、信じられないよ。



「友達になってって言われたの」



「ええっ!すごい!」



「けどね、あたし…やっぱりだめだなって。自分で気づいたの。

友達でいようって言われても、他の女の子の目とか怖いし…また、昨日みたいに言われるのは辛いなって」