【完】恋のおまじないNo.1

カズマのそういうとこ、いつも照れてるからなのかなって思ってた。



だけどそうじゃないとしたら?



「あれ、顔が赤いよ」



桃ちゃんに指摘されて、顔が余計熱くなる。



「部屋、暑いよね。エアコンの温度さげるね~」



エアコンのせいにしてしまった!



「平気だよ、このままで」



「うん。とりあえずジュース飲も」



部屋の中にはテーブルがないから、とりあえず机の上にジュースを入れたグラスを置いた。



「ありがとう」



遠慮がちにそれを掴むと、桃ちゃんがジュースを一口飲んだ。



そして、すぐに喋り始めた。



「紫藤くんのこと、話していいかな…」



「もちろん!桃ちゃんが辛くないなら」



一番はそれだよね。



フられたなら、受け止め方も変わる。



そしておまじないは、失敗に終わったってことだよね。