【完】恋のおまじないNo.1

家に着き、自分の部屋へと桃ちゃんを通す。



部屋でゆっくりしてもらっている間に、ジュースとお菓子を準備し再び部屋へ向かった。



ガチャッ。



部屋のドアを開けると、桃ちゃんがあたしの机の上をマジマジの見つめている。



「どうしたの~?なにか珍しいものでも置いてるかな」



「あぁ、これ…」



桃ちゃんが指しているのは、机の上に飾っている写真だ。



「それね、中学のときの文化祭のなの。クラスでシンデレラをやったんだ~」



人気者のカズマは、嫌々だったけど王子様。



そしてあたしは、舞踏会に参加している女の子Aの役だった。



文化祭が無事終了して一緒に撮った写真なの。



「宇佐美さんと桜庭くん、お似合いだね」



「あたし、シンデレラじゃないよ!?登場人物Aだからね」



「そうなの!?宇佐美さん、すっごくかわいい」



ティアラにドレスで、格好からして確かにお姫様気分だったかも。