【完】恋のおまじないNo.1

だけど、応援していいのかわからないのは…桃ちゃんの表情が悲しそうだから。



「へへっ、お察しの通り…紫藤くんにはフられたの」



「桃ちゃん、あたし…そんなこと思ってないよ」



「ううん、いいの。さっき紫藤くんに呼ばれたのは…話せば長くなるんだけど」



「やっぱりうちでゆっくり話そう?」



あたしは桃ちゃんと一緒にうちに向かった。



フられたという桃ちゃんの横顔は、なんだか今は晴れ晴れとして見える。



紫藤くんと友達になりたいと言っていた桃ちゃんの願いが、もしかしたら叶ったのかな。



あたしのおまじないが、桃ちゃんを苦しめていないならいいんだけど…。