【完】恋のおまじないNo.1

「ええっ、またおまじない!?」



「そうだよね、しつこいよね。ごめんっ、あたしこれしか得意なことがなくて…」



「そうじゃないの。あのね…宇佐美さんのおまじないのおかげで…あたし、紫藤くんに…」



「え!?」



聞き間違いだと思った。



まさか…。



何も言うことができず、黙ってしまう。



ここは応援した方がいいのかな。



どうフォローすればいいのかわからずに戸惑っていると、桃ちゃんが困ったように笑った。



「なんて言っていいかわからないよね…本当だよ。あたし、紫藤くんに思い切って告白したの」



やっぱり、聞き間違いなんかじゃなかった。



桃ちゃんが…紫藤くんに。