教室の真ん中で友達と話している、桃ちゃんの姿が見える。



普通そうだし、問題ないか。




安心したところで、自分のクラスへ戻ることにした。



自分のクラスに到着し、席に着くや否や紫藤が俺のところへやって来た。



「カズマ、ちょっと相談したいことがあんだけど」



「相談?」



こいつに、そんなことを言われたのが初めて驚いていると、グイグイと引っ張られいつの間にか教室の外へ連れられていた。



「なんだよ」



「さっきさ、桃ちゃんとすれ違ったんだよな」



「…で?」



やっぱ紫藤が絡んでたのか。



あんなに泣くって尋常じゃねーもんな。



「ウチのクラスの女に、あれはどう見ても絡まれてたんだよな…桃ちゃん、泣きそうな顔してたし」



「は?お前、見て見ぬフリしたのかよ」



「だってな!カズマが関わるなつったんじゃん」



「いや、言ったけど。時と場合によるだろ」



その中のやつに泣かされた…ってことか。