「誰か…ゆめでも呼んでこようか」
どうしていいかわからず困り果て、そう言った後に立ち上がろうとすると、桃ちゃんが俺の上着の裾をグッと掴んだ。
「ダメ…誰も呼ばないで!!すぐ、涙止まるからっ…ひっく」
全然止まりそうにない勢いなのに、必死で泣き止もうとしている。
「わかった。とりあえず、これ使えよ」
手のひらから、ぽたぽたと涙の滴が垂れている。
ハンカチを差し出すと、躊躇いながらも手にとり顔に押し当てた。
そんなになるまで…どうしたんだよ。
他の女なら、きっとスルーしてたはず。
けど、ゆめが必死におまじないを教えていた相手だから、俺もいつの間にか知り合いのような気分になってる。
なんて言っていいのかわからず黙っていると、桃ちゃんがやっと落ち着いてきた。
顔を上げ、チラッと俺を確認した後すぐに視線を下へと落とした。
「ありがとう…桜庭くん、こんなとこ見られたら誤解されるよ?すぐ教室に戻って」
「って言われても、俺もここで用事があるんだよな。まだ時間あるし、気にすんなよ」
どうしていいかわからず困り果て、そう言った後に立ち上がろうとすると、桃ちゃんが俺の上着の裾をグッと掴んだ。
「ダメ…誰も呼ばないで!!すぐ、涙止まるからっ…ひっく」
全然止まりそうにない勢いなのに、必死で泣き止もうとしている。
「わかった。とりあえず、これ使えよ」
手のひらから、ぽたぽたと涙の滴が垂れている。
ハンカチを差し出すと、躊躇いながらも手にとり顔に押し当てた。
そんなになるまで…どうしたんだよ。
他の女なら、きっとスルーしてたはず。
けど、ゆめが必死におまじないを教えていた相手だから、俺もいつの間にか知り合いのような気分になってる。
なんて言っていいのかわからず黙っていると、桃ちゃんがやっと落ち着いてきた。
顔を上げ、チラッと俺を確認した後すぐに視線を下へと落とした。
「ありがとう…桜庭くん、こんなとこ見られたら誤解されるよ?すぐ教室に戻って」
「って言われても、俺もここで用事があるんだよな。まだ時間あるし、気にすんなよ」


