【完】恋のおまじないNo.1

「やっ、やめろ…わっ」



くすぐったいのか、体を捩って嫌がってる。



「本当のこと言うまで、やめないからー!」



「うっ…くっそ」



ベッドに乗って調子に乗って擽りまくっていたら、カズマに強く腕を掴まれた。



気づけば形勢逆転?



ベッドに倒され、頭の横にカズマが両手をつき上からあたしを見おろしている。



ありえない体勢に、驚き過ぎてビクともできない。



え…なに、これ。



真顔で見つめられ、カズマの気持ちが全く読めない。



騒ぎ過ぎたからか、胸がドキドキと高鳴っている。



今、聞こえるのは自分の鼓動の激しさだけ。



荒くなった呼吸を整えるように、静かに深呼吸をする。



それでも全然だめ。



とてもじゃないけど、この状況と静寂に耐えきれそうにない…。