【完】恋のおまじないNo.1

「カズマ!どうしてあたしがここに来たか、わかってるよね」



「さあ?」



顔を上げ、悪びれるわけでもなくあたしを見つめる。



「開き直るの?」



「なんのこと、言ってるのかさっぱりわかんねぇ」



「ウソ!紫藤くんに、なにか言ったよね。桃ちゃんとせっかくいい感じになってきたのに!完全に自信失くしちゃったの、どうするの!?」



「どうするって…元々、タイプ違うじゃん。紫藤がなに言ったか知らねぇけど、そーいうことなんじゃねーの?」



「むーっ、誤魔化さないで。あたしには全てお見通しだから」



「知らねぇよ」



また、ゴロンと横になってしまった。



「カズマっ」



横っ腹を掴み、ゆさゆさと前後に揺らす。