今までいい感じで友達関係を続けてたのに。



突然そんなことを言うなんて、変だよね。



…まさか。



とっても、嫌な予感がした。



あたしが…カズマに頼んだから?



まさか、カズマ…紫藤くんに桃ちゃんの気持ちをバラしちゃった!?



ううん、桃ちゃんの気持ちは紫藤くんに最初から気づかれてるかもしれない。



それでも、人当たりのいい紫藤くんが桃ちゃんを拒否する理由なんて…今はひとつしか見当たらない。



「桃ちゃん、いつもとっておきのおまじないって言ってるけど、今度こそ最強のおまじないを教えるね」



「宇佐美さん…もう、いいよ。あたし、心折れちゃった…やっぱり、紫藤くんを好きになるなんてムリしてた」



「諦めないで。あたしが全力でフォローする。紫藤くんって彼女いないよね。てことは、まだ桃ちゃんにもチャンスはあるんだよ」



「うん…でも、しつこくして嫌われたくない」



もう、なにを言ってもムダっぽい。



まっすぐに向いていた気持ちを、無理やりねじ曲げられてしまったんだもん。



それもそうだよね…。