【完】恋のおまじないNo.1

「傷が浅いうちに。よろしくな」



「はー。フるの苦手なんだよな…気ぃ持たせた方が、楽じゃん。お互い楽しーし」



「最低だな、お前」



「あっ、ゆめちゃん!」



ビクッと反応すると、紫藤が薄ら笑っている。



「ウソだよ~、カズマってゆめちゃんのこと…そっかあ~」



完全に、からかわれてるよな。



今だって、ゆめの姿はどこにもない。



「びっくりさせんなよ」



「ゆめちゃんか~、いいよな。俺も狙ってるけどいいかな」



「お前はだめ」



「お前はって、誰でもだめなんだろ?言っちゃえよ、好きって。カズマ~、頑張れっ」



こっ…こいつ…。