【完】恋のおまじないNo.1

この俺が?



「この際、俺が協力しようか。ゆめちゃんと、カズマをふたりっきりにする」



「別に。俺ら、家隣だし。いつでもふたりっきりになれる」



「なに認めてんだよ!」



…しまった。



否定するべきところを、普通に受け流してしまった。



黙ってると、紫藤にはバレバレみたいでニヤニヤと嫌な笑みを浮かべ始めた。



「カズマ…だからお前。西内とはダミーで付き合った?

ゆめちゃんって、他人のことばっかで自分の恋愛には全く興味なさそうだもんな。かわいそうなやつ!」



クククと笑い、俺の肩をバシバシと叩いてくる。



「そんなんじゃねーし…ゆめのことなんか、別に…」



「ムリすんなって。ゆめちゃんか~、手強いよな。おまじないが恋人!って素で言いそう」



当たってる…。



本当にそんな感じだから困る。