「カズマ…頑張ってね」



「おう」



頑張るって感じじゃねーけど、やるしかない。



「それでも西内さんが諦めてくれないときは、おまじないを…あぁっ!!」



言っちゃった、的な顔で俺を見てる。



まじでどーしようもない、ばか。



なのに、愛おしくて仕方がない。



「えー、どうしてカズマ笑ってるの!?雷が落ちる前?あたし絶対イラつかれてるよね」



わかってんじゃん。



いつもの、俺のこと。



けど今は、ゆめとこうして話せることが嬉しい。



学校でも、少しぐらい話したっていいよな。



それで噂されるなら、周りを納得させるだけのこと。



俺たちは、ただの幼なじみなんだから。



怪しまれても、ゆめの中には俺への特別な感情なんて一切ないからな。



そこをちゃんと証明できれば、嫉妬深い女たちの目をかいくぐれるかもしれない。