次の日学校に行くと、昇降口で女子数人に取り囲まれた。



いや…なんでだよ。



「桜庭くん、西内さんをフッたって本当なの?」



もう知れ渡ってんのか、女の噂って怖ぇ。



俺の前には女子が4人いて、全員が険しい顔をしている。



「関係ねーじゃん。なんなの、お前ら…」



鉄壁を強引にくぐり抜け、自分の靴箱の前に立ち素早く上履きに履き替える。



「関係あるよ!西内さん、メッセージアプリのタイムラインに、あたしはもうひとりぼっち。別れてとか、意味がわからない。ってコメントしてたんだから」



…は?



そういうの、不特定多数のやつが見るアプリで公開するのか…。



こっちが意味わかんねーよ。



それに、昨日の西内は…俺が好きになれなくてごめんって言ったら、すんなり承諾してくれたのに。



あれは精いっぱいの強がり?



だったら、もう少し時間かけた方がよかったかな。