「お前、俺の話聞いてた?」



「へへー」



わかってたはずなのに、考え事をしながらだったからか熱いココアが唇を刺激する。



「へへーじゃねぇよ。ほんっとお前って…」



呆れたようにあたしを見ると、またダイニングテーブルの方へ移動してる。



「カズマもここに座って?どうしていつも、離れて座るの?」




「理由なんてねーけど。ここが好きなだけ」



だったら、あたしが移動すればいっか。



カップを持ったままダイニングテーブルへ移動し、カズマの正面に座った。



「…なんのつもりだよ」



「顔みて話したいもん」



「話すことなんか、ねーって言ってるだろ」



頬杖をつき、顔だけ横に背ける。



そんなにあたしのこと嫌いなのかなぁ…。



いつも、カズマはこうなの。