母と一緒に都内に行く相手が妹になった。 私は、お留守番。 「香那ちゃんも一緒いこ!」 東京に行く前に妹が言った。 「香那はいつも行ってたでしょう。 次は莉那の番!莉那は優しいね。」 母は、妹を引き連れて行ってしまった。 莉那は優しい。 私とは正反対だった。 私は莉那も一緒になんて、一度も思ったことない。 それどころか、母は私だけのもの、莉那はずっとお留守番してればいい、とさえ思っていた。