鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

目の前の二人はやっぱり笑っている。
美空ちゃん、じゃあ卒業したらお嫁に来てね、って……。
何て言う会話をしてるんだろう。

ああ、でも瀬田君なら有り得る、と思ってしまう。
うん、充分に有り得る。
彼は本気だ、きっと……。

「こんにちは、瀬田さん。
先日は娘共々、ご馳走になりまして、ありがとうございました。
お店にまで足を運んでいただき、ありがとうございます。
何をお出ししましょうか」

そこへ、美空のお母さんが伝票片手にやって来た。