鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

って、それもそうか。
まだわたし達は高校1年生。
結婚なんて視野に入れるのは、いくらなんでも早すぎる。

苗字が変わっちゃいそうだね、なんて冗談、通じないのかも。
ああ、美空相手だからって、いくらなんでもこんな冗談はなかったか。
目の前に瀬田君のお母さんもお兄さんもいるわけだし。

「あと2年くらいは、立花だよ?
まだ瀬田美空には、ならないよ?
瀬田が、高校卒業したらって言ってたし」

え。

本気……?
今、凄いこと、聞いたような気がする。

「あら、優斗ったらそんなことを?」

「あいつ、凄ぇな!」